公益社団法人青少年育成広島県民会議

会員募集

平成20年度夢配達人プロジェクト〜福山市立樹徳小学校〜

プロのオーケストラに手伝ってもらい,
オーケストラとブラスバンドで演奏するという夢をかなえたい

応募児童が,夢の実現に向け,広島交響楽団に演奏協力のお願いをしました!
 2月27日(金),応募児童の西谷琴美(にしたに ことみ)(小6)さんが,「ふくやま芸術文化ホール リーデンローズ」で,リハーサル中の広島交響楽団のコンサート・マスターの田野倉さんほか3名の団員に,「プロのオーケストラと合同演奏をしたい」という想いを伝え,演奏協力のお願いをしました。
 「5年生の秋,(親に)広島交響楽団のコンサートに連れて行ってもらい,初めて生のプロオーケストラの演奏を聴き,とても感動したのです。そして,いつの日か,私も,あの中に入って演奏してみたいと思ってきました。」
「私は,樹徳ジュニアブラス部の部長として,(基礎練習などで)部員に厳しく指導してきて,これまでつらい思いをさせてきました。最後に,部員皆に一つでも喜んでもらえることができたらと思い,夢に応募しました。もし,オーケストラの皆さんと一緒に演奏することができるなら,毎日の練習もきっと楽しいものになり,私が卒業した後も,部員はブラスバンドを頑張って続けてくれるのではないかと思ったからです。」「感動を与えてくださった広島交響楽団の皆さんに,是非,夢をかなえていただけたらと思い,今日,心からお願いにまいりました。」と,西谷さんが涙ながらに,その想いを楽団員に伝えました。
 コンサート・マスターの田野倉さんからは「部長として部員を取りまとめる苦労があったと思います。」「ここにいる皆も,基礎的なつらい練習を経験して,こうやって演奏できるようになっているんです。夢をかなえるため一緒に頑張りましょう!」と,心温まる励ましの言葉をいただきました。

ブラスバンド部の部員が,広島交響楽団に演奏協力のお願いをしました!
 3月8日(日)ふくやま芸術文化ホール リーデン・ローズで,西谷さん(応募者:6年生)の意志を引継ぎ,新部長の吉村さん,副部長の福原さんと川崎さん3名がブラスバンド部を代表して,広島交響楽団の団員に「(広島交響楽団との合同演奏という)夢の実現に向け一生懸命練習を頑張りたいと思います。」と,熱い想いを伝え,演奏協力のお願いをしました。
あいさつ前の緊張した様子の子どもたち ホール内の様子

広響楽団員

あいさつに立つ子どもたち

樹徳小ブラスバンドが広島交響楽団から演奏指導を受けました!
 8月25日(火)樹徳小学校で,樹徳小ブラスバンドのメンバー約50名が,9時30分から約3時間,「祝典序曲」(作曲:ショスタコービッチ 編曲:三浦秀秋)の演奏指導を広島交響楽団の楽団員から受けました。

 子どもたちは,これまで週3回の練習を行ってきており,プロのオーケストラ奏者から演奏指導を受けるのはこの日が初めて。

挨拶をする広響の楽団員 広響の楽団員に挨拶をする吉村部長

 松崎さん(トランペット),河原さん(ホルン),松田さん(トロンボーン),盛田さん(チューバ),照沼さん(パーカッション),河上さん(ユーフォニウム)の6名の楽団員の指導のもと,子どもたちは,楽器ごとに分かれたパート練習や全体練習を行いアドバイスを受けました。
パーカッションのレッスン

トランペットのレッスン

ユーフォニウムのレッスン

トロンボーンのレッスン

ホルンのレッスン

チューバのレッスン

広響の楽団員交えての全体練習

 「気が付かなかったところを指摘してもらえて良かった。これから,もっと頑張りたい。」子どもたちは,本番に向け,やる気をさらに高めたようでした。
 締めくくりに,当日ブラスバンド単独で演奏する「川の流れるところ」(スウェアリンジェン)を,山田顧問(樹徳ジュニアブラス)の指揮のもと演奏し,この日の練習を終えました。
樹徳ジュニアブラスの演奏 広響の楽団員にお礼を述べる福原副部長

広島交響楽団と夢の協演(きょうえん)が実現しました!
 10月4日(日)福山リーデンローズで,樹徳小ブラスバンド部が広島交響楽団と夢のコンサートを行いました。

 13時30分の開場と同時に,次々と観客が入場。この日,合同演奏を聴きに集まったのは,地域の人を中心に約1,000人。
 14時,舞台上に出揃(でそろ)った楽団員が,チューニングを始めると柔らかな不協和音(ふきょうわおん)が会場内に響き渡り,コンサート前の期待感が高まってきました。
 チューニングが終わり静謐(せいひつ)な空気に会場内が包まれる中,指揮者の関谷弘志(せきやひろし)さんが登場。一礼した後,タクトを振り上げ演奏がスタートしました。

 第1部は,広島交響楽団による演奏。オープニングはビゼーのオペラ「カルメン」の第1前奏曲(ぜんそうきょく)。続いて,夏の夜の夢 ~結婚行進曲(メンデルスゾーン)やハンガリー舞曲(ぶきょく)第5番(ブラームス)等 計8曲の演奏が行われました。

 第2部は,樹徳小ブラスバンドによる演奏。山田純一顧問(樹徳ジュニアブラス)の指揮により,スウェアリンジェンの「川の流れるところ」の演奏が行われました。
 そして,西谷さん(応募者)の曲紹介に続き,樹徳小ブラスバンドと広島交響楽団によるコラボレーションで,ショスタコービッチの「祝典序曲(しゅくてんじょきょく)」の演奏が行われました。

 ブラスバンドとオーケストラ 合わせて110名という大編成が奏(かな)でる,迫力あるサウンドに聴衆は酔(よ)いしれました。
 演奏後,西谷さん(応募者)が「夢が実現してよかった。後輩に喜んでもらえて本当に良かった。」「音楽の素晴らしさを多くの人に感じてもらえるよう,これからも頑張っていきたい…」と感涙(かんるい)にむせび,声を詰まらせながら気持ちを伝えました。
 アンコールの拍手に応え,ブラスバンドとオーケーストラが樹徳小学校校歌を協演。観覧席にいた児童全員が一斉(いっせい)に立ち上がり歌い始めると,聴衆(ちょうしゅう)も合わせて校歌を口ずさみました。
樹徳小児童全員が立ち上がって校歌を歌う様子 アンコールの拍手をする子どもたち

 聴衆の歌声とコラボサウンドが見事に共鳴。ブラスバンド・広島交響楽団・聴衆が三位一体(さんみいったい)となった,本当の意味での夢のコラボレーションは見事なハーモニーを奏(かな)で,鳴りやまない万雷(ばんらい)の拍手に包まれ幕を閉じました。