県民会議とは
青少年育成の基本指針
(昭和52年6月1日青少年育成広島県民会議制定)
前文
「青少年は日本の希望である」という言葉は,われわれの心を支えている標語である。ところが,青少年の非行が問題になると,明確な実施効果の見定めもつかぬままに,条例や法律の制定に期待の高まるのが実状である。しかし,青少年の非行が大人の生活の反映であるとすれば,青少年の健全育成は,大人の反省なしには実現しないであろう。大人がかつて青少年であったように,青少年はやがて大人になるのである。人間の生涯は,多様な価値観の個性的選択による自己教育の連続であるといえよう。
ここに制定された青少年育成の基本指針は,ただ青少年育成のあり方を抽象的に示したものに過ぎない。それは,各地域の実状に応じて具体化されることが期待される。総括的にいえば,資源の乏しさを克服して,相当高い生活水準に到達している現代日本において,青少年は将来どのような展望をもって進んだらよいか,これが最大の課題である。
われわれは,青少年の前途に幸福の「青い鳥」の夢を託したい。
青少年育成の基本指針
( 個人 )
一 個性の独自性に対する自覚にもとづき,その価値可能性を錬磨し,生涯教育の基礎をつくる。
( 社会 )
一 家庭の愛情にはぐくまれ,社会生活において,友情と連帯の意識を養う。
( 自然 )
一 国土の自然を愛護するとともに,地域社会の文化を尊重し,環境の教育的整備につとめる。
( 世界 )
一 諸民族の生活と文化を理解し,平和と親善の心をこめて,国際交流に寄与する。
( 総括 )
一 日々の生活のなかに,生きがいを求めてわが道を行き,一隅を照らす光となる。