講義1 10:10~11:10
「若者の鬱(うつ)の最近の傾向と周囲の受け止め方について」」
県立広島大学保健福祉学部作業療法学科 教授 藤巻康一郎(精神科医)
2007年あたりから,「新型うつ病」という言葉が,マスコミでもセンセーショナルに取り上げられております。医学的には「新型うつ病」という病名は存在しませんが,若者を中心に,従来型とは違う「うつ病」が現れる傾向にあり,今回,その特徴や対処法などについて学びました。
従来型の「うつ病」との比較
|
新型うつ病 |
従来型うつ病 |
責任 |
他人のせいにする |
自分を責める |
気分の変動 |
浮き沈みが激しい |
継続して沈む |
悪化する状況・場所 |
出勤・登校など |
明確に特定できない |
休日での症状 |
元気 |
平日・休日の違いはない |
食事と睡眠 |
過食・仮眠傾向 |
食欲不振(体重低下)
不眠(入眠障害,早朝覚醒) |
|
|
|
|
講義2 11:20~12:20
「若者の悩みの現状とその対応について~カウンセリングを通じて」
県立広島大学保健福祉学部看護学科 助教 石原克秀(臨床心理士)
時に若者の内的世界は嵐のように激しく,複雑な一面を持っています。私たち大人はそのような局面に立っている若者をどう理解し,対応すればよいのでしょうか。ほんの一部分ですがカウンセリングを通じて触れることができる若者の悩みの現状とその対応についてお伝えしました。 |
|
|
|
講義3 13:20~14:20
「不登校にいたる若者の陥りやすい悩みの現状について~学生相談を通じて」
県立広島大学 総合教育センター 准教授 金山健一(学生相談室長)
不登校18万人,引きこもり160万人,ニート60万と深刻な状況です。彼らは何を悩み,苦悩しているのか統計をもとに話され,これらを改善していくためには,家庭,学校,地域におけるコミュニケーション能力と社会と意図的に繋がる力(ソーシャルボンド)の必要性について話されました。 |
|
|
|
講義4 14:30~15:30
今日の講義をふまえ,参加者全員によるパネルディスカッションを行いました。本日講義いただいた金山先生,石原先生の司会進行のもとに参加者から質疑や意見が出されおおいに盛り上がりました。参加者から新しい型の講義だったととても好評でした。 |
|
|