公益社団法人青少年育成広島県民会議

会員募集

平成20年度夢配達人プロジェクト〜三原市立須波小学校〜

田んぼ名人に手伝ってもらい
皆で田んぼを作りたい

収穫祭を行いました!
  6月10日(水),子どもたち48名が(株)サタケの「お米の学校」に参加しました。

 子どもたちは,「お米の学校」の「先生」から,お米を栽培してから食卓に上るまでの一連の流れ(田おこし・苗づくり・田植え・手入れ〔除草・水管理・肥料〕・稲刈り・籾〔もみ〕すり・精米〔せいまい〕等)について教わりました。

 体験学習では,簡易籾摺機(かんいもみすりき)で,籾(もみ)すり体験を行った後,家庭用精米機で玄米から白米・分づき米の精米体験を行いました。

 今回の学習で,田植えを前に「お米のいろは」について理解を深めた子どもたち。
 「これから,いつ・何をするのか,作業の流れが分かってよかった。」「農家の方々の苦労が分かり,お米を大切にしようと思いました。」と感想を述べていました。

初めての田植えにチャレンジしました!
 6月19日(金),子どもたち48名が,三原市本郷北2丁目の田んぼ(面積 約15a)で約1時間30分,田植えをしました。(この模様は,三原テレビで放映されました。)  

 初夏を思わせる暑い陽射(ひざ)しが照りつける中,夢配達人の大本茂(おおもと しげる)さん等から苗(なえ)の植え方を教わった後,横一列に並び田植えをしました。


夢配達人の大本さん
 初めての田植えに子どもたちは大変興奮した様子で,大歓声の中,泥(どろ)まみれになりながら苗(なえ)を植えていきました。途中,応募者の国信さん(現中学1年生)も授業の合間をぬって参加。
 秋には,たわわに実った稲穂(いなほ)が収穫(しゅうかく)できるよう,田んぼのぬかるみに足を取られながらも,子どもたちは一株ずつ丁寧(ていねい)に植えていきました。
 最後に,子どもたちは,大本さん等,農家の方にお礼を言い田植えを終えました。

田んぼの草取りをしました!
 8月24日(月),子ども33名・保護者15名が,9時30分から田んぼの草取りをしました。
 大本さんから稲とヒエ(雑草)の違いを教わった後,猛暑の中,1時間近く皆で草取りをしました。
稲とヒエの違いを説明する大本さん

 6月に田植えをしてから初めて目にする稲の成育ぶりに子どもたちは驚いた様子でした。
 「葉の先で目をつかないよう気を付けて。」「稲をかき分けながら草取りをして」
 田んぼの草取りは長時間,腰をかがめた作業となり米作りではもっとも大変な作業とされています。
腰の高さまで伸びた稲

 この日,子どもたちは,お米を作る農家の方の大変さに思いを馳(は)せながら,食べ物の大切さを改めて学んだようでした。

夢の収穫(稲刈り)を行いました!
 10月16日(金),子どもたちは,待ちに待った稲刈りを行いました。
 最初に,夢配達人である農家の大本さんらから鎌(かま)の持ち方や稲の刈り方を教わった後,稲を刈っていきました。

 子どもたちは,鎌を使った稲刈り体験は初めて。「稲穂が落ちてる!」「刈り取った稲穂は丁寧に!」時折,農家の方から厳しい指導を受けましたが,子どもたちは,楽しそうに元気よく黄金色に実った稲穂を刈っていきました。

 そして,農家の方の協力を得て,刈り取った稲を束ね,田んぼ脇に作られた「はさがけ」に,掛けていきました。
農家の指導を受け稲穂を結ぶ子ども

刈り取られた田んぼ 大本さんらにお礼の挨拶をする子ども

 10月29日(木)には収穫祭を行い,お世話になった方を招き地域の人みんなで夢の収穫を祝うことにしています。

夢の収穫(稲刈り)を行いました!
 10月29日(木),須波小学校で収穫祭が行われました。
挨拶する春田校長 祝辞を述べる檜山教育長 挨拶する夢配達人の大本さん

 夢の応募者の国信(くにのぶ)さんと生徒会長の高田くんが挨拶し,初めての田植えによる感動体験と活動を通じて学んだ農家の方の苦労を話しました。
国信さん 高田くん
子どもたちの感謝の言葉に目頭(めがしら)を熱くする夢配達人の大本さん
 続いて,パワーポイントを使った体験スピーチが行われ,児玉くん(小学6年生)が「ぼくらの米作り」と題し,初めての田植えで教わった大切な3ポイントを発表。武田くん(小学6年生)は,「一粒の米に込められた願い」と題し,田植えでヒルに咬(か)まれたエピソードを通じ,「(ヒル等の)多様な生物が生息している田んぼこそ,実はいい田んぼであるということを学んだ。」と発表しました。
藁(わら)を手に生き生きと発表する子どもたち
 その後,運動場に出た子どもたちは,ブロックで作った釜戸(かまど)に薪(まき)をくべ,飯盒炊飯(はんごうすいはん)に挑戦。ふわりと炊(た)きあがったご飯をサランラップに包み,おむすびを握りました。おむすびに入れた梅干は,校庭の一角に実った梅を丹精(たんせい)込めて漬(つ)けたもの。また,味噌汁(みそしる)には,学校で育てたカイワレ,ジャガイモやカボチャなど多彩な旬(しゅん)の野菜を具材として活用しました。
  梅の木

 自ら育て収穫(しゅうかく)した食材を使った料理に,子どもたちは舌鼓(したつづみ)を打ち,実りの秋を堪能(たんのう)しました。
これまでの活動記録

青空のもとおむすびをほお張る子どもたち

 今回の収穫祭で,田んぼがない須波町の子どもたちは,米作りという「夢」を実現するだけでなく,食の大切さ,生産者の苦労そして自然を大切にする尊さを学んだようでした。