公益社団法人青少年育成広島県民会議

会員募集

平成19年度夢配達人プロジェクト〜世羅町立中央小学校〜

ビオトープ作りの名人に手伝ってもらい,
地域の魚(タモロコ)等を保護するため,
校庭に「ビオトープ・ドリーム」を作りたい

地域の魚(タモロコ等)を保護するため,みんなで協力して校庭にビオトープを作ります!
 地域の魚(タモロコ等)を保護するため校庭にビオトープを作る,という夢の実現に向け,4年生・5年生で11月13日(火)庄原備北丘陵公園(しょうばらびほくきゅうりょうこうえん)に見学に行き,来年度作るビオトープの構想をあたためました。
 H20年度に夢を実現するための第一歩として,学校・地域の人が集まり,H19年12月11日(火)に中央小学校で,初めて,夢配達人プロジェクト実行委員会を開催し,夢実現のための体制・計画等をみんなで話し合いました。
 実行委員会で,子どもたちは,ビオトープ「ドリーム」の設計図と地域の魚を保護していきたいことを発表し,みんなにビオトープ作りの協力のお願いをし,意気込みを述べました。

 ビオトープ見学(庄原備北丘陵公園)や地域の人・専門家などの助言を参考に,「池は魚の形にして,島を作り橋をかけ渡れるようにしたい」「魚が産卵(さんらん)できるよう水草を入れたい」「まわりに木を植え,小鳥が飛んでくるよう巣箱を設置したい」など,ビオトープ作りについて,様々なアイデアを発表しました。

ビオトープ作りに向けて、第一歩を踏み出しました!
 6月17日(火)、初夏(しょか)を思わせる強い陽射(ひざ)しが照りつける中、子どもたちは、保護者、地域の方々、先生方と一緒に、土嚢(どのう)400袋に土砂をつめ、ビオトープの周りにぐるりと並べていきました。
 運動場に集合する子どもたち
作業前、子どもたちに土嚢の作り方を実演
 砂山からシャベルで必死に土を掘(ほ)り出す様子
地域の人と土嚢を懸命(けんめい)に運んでいます。
 ビオトープの周囲に3列に並べられた土嚢(どのう)
小屋にはポンプが設置。
ポンプで汲(く)み上げた地下水をビオトープに流します。
 梅雨明けから、地面の掘削(くっさく)など本格的作業を開始します。
 作業の後、みんなで流しそうめんを食べました。
 長さ約6mの孟宗竹(もうそうだけ)で作ったそうめん流しの台は、地域の大工さんが竹林から伐(き)り出し、作ってくださったとのこと。
 流れるそうめんを目を輝かせながら、すくい取る子どもたち
ビオトープが完成しました!
 11月20日(木)9時から世羅町立中央小学校の校庭で,地域の方が多数見守る中,ビオトープの完成式が行われ,地域の魚のタモロコやメダカが放流されました。
放流シーン
 子どもたちは,昨年,庄原備北丘陵公園でのビオトープ見学で温めた構想を基に夢(ビオトープ)の設計図を描き,「水土里ネットひろしま」の秋山さんが,緻密(ちみつ)な平面図(縮尺1/100)に仕上げビオトープの製作作業がスタートしました。
 これまで,「広島県環境保健協会」の原さん等,様々な人のアドバイスを受け,地域の方延べ500人の力を結集し地域ぐるみで製作作業に取り組み,ビオトープの完成にこぎつけました。
 完成したビオトープ内には水車,周囲には木の置物・看板等,そして植樹した木枝には巣箱が置かれ,彩(いろど)りを添えました。
水車 木製置物 引水ポンプの収納小屋

 放流後,教室では5年生が「考動派宣言プロジェクトⅠ ビオトープドリーム」と題し,ビオトープ作りに関するこれまでの足跡をたどりながら発表。発表後,子どもたちから見学者に「ビオトープドリーム」完成記念として,輪切りにした木を組み合わせた手作りの木の置物が手渡されました。
発表の様子
子どもたちから木製置物をもらう見学者
 その後,これまでお世話になった地域の方への感謝の気持ちも込め,けん玉・手品の披露,神楽(かぐら)の上演,そして餅つき大会など,多彩(たさい)な催しが行われ大いににぎわいました。

 ビオトープに,文字どおり「生物の生息空間」として息を吹き込んでいくのはこれから。
 子どもたちは,藤井准教授(県立広島大学人間文化学部)等の指導のもと,ビオトープで地域の多様な生命を育みながら,生態系等の観察を行うことにしています。